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序文:記録としての2021年
2021年は、半導体不足とランサムウェアの実害が「デジタル基盤の脆弱性」を次々と可視化し、年末のLog4Shellがその集大成となった年でした。
2月のテキサス大寒波による半導体工場停止から始まり、5月のColonial Pipelineランサムウェア攻撃、7月のKaseyaサプライチェーン攻撃と実害が相次ぎ、10月にはFacebookが社名を「Meta」に変更してメタバースへの転換を宣言、そして12月9日に発覚したLog4Shellの脆弱性が、年末にかけて世界中のエンジニアを緊急対応に追い込みました。以下は月別の索引です。日付・数値は各社公式発表・報道で照合してください。
2021年 上半期(1〜6月)
1月:GameStop株価急騰事件
- 【GameStop株価急騰】 Reddit「r/WallStreetBets」の個人投資家が結集し、空売り比率が高かったGameStop株を買い上げ。1月中に株価が約190倍に急騰し、1月29日には340ドルに達した。ヘッジファンドの空売りポジションを個人投資家が集団で追い詰める構図がSNS発の金融現象として世界的に注目された。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
2月:テキサス大寒波で半導体工場が相次ぎ停止
- 【テキサス州の記録的大寒波で大規模停電】 2月16日頃、Austin Energyが電力供給停止を通知。これを受けサムスン電子・NXP・Infineonのテキサス州オースティン工場が操業を停止した。
- 【半導体不足がさらに深刻化】 サムスン電子のオースティン工場停止は約1カ月に及び、台湾の調査会社は4〜6月期の世界スマホ生産が前年比5%減になると分析。自動車・家電の生産計画にも影響が波及した。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
3月:Microsoft Exchangeハッキングとスエズ運河座礁
- 【HafniumによるMicrosoft Exchange Serverへの攻撃】 3月2日、マイクロソフトが緊急パッチを公開。中国系とされるハッキンググループ「Hafnium」が複数のゼロデイ脆弱性を悪用し、米国内だけで3万を超える組織のメールサーバーが被害を受けた。
- 【スエズ運河でEver Given座礁】 3月23日から29日にかけて、大型コンテナ船「Ever Given」がスエズ運河で座礁し航行が完全停止。世界の海上物流とサプライチェーンに大きな混乱をもたらした。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
4月:Apple「Spring Loaded」イベント
- 【Apple、「Spring Loaded」イベントを開催(4/20)】 紛失防止タグ「AirTag」を発表。Bluetoothと「探す」ネットワークを活用した位置追跡デバイスとして、プライバシー面での議論も呼んだ。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
5月:Colonial Pipelineランサムウェア攻撃
- 【Colonial Pipeline、ランサムウェア攻撃を公表(5/7)】 攻撃グループ「DarkSide」が、多要素認証のない休眠VPNアカウントを突破し社内システムに侵入。米東海岸への燃料供給を担う主要パイプラインが停止し、75ビットコイン(当時約440万ドル)の身代金が支払われた。パイプラインは5月12日に全面復旧。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
6月:G7が法人税の世界共通最低税率で合意
- 【G7、法人税の世界共通最低税率(15%)導入で合意】 巨大テック企業を含む多国籍企業の租税回避への対策として、主要7カ国が国際的な最低法人税率の枠組みで合意した。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
2021年 下半期(7〜12月)
7月:Kaseyaサプライチェーン攻撃とベゾス氏CEO退任
- 【Kaseya、サプライチェーン型ランサムウェア攻撃を受ける(7/2)】 IT管理ツール「Kaseya VSA」経由でランサムウェアグループ「REvil」が侵入し、約1,500社の顧客企業に被害が拡大。米国の独立記念日連休を狙った攻撃で、7,000万ドルの身代金が要求された。
- 【ジェフ・ベゾス氏、Amazon CEOを退任(7/5)】 アンディ・ジャシー氏が新CEOに就任。ベゾス氏は同月、自身の宇宙企業ブルーオリジンの有人飛行にも搭乗した。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
8月:T-Mobile大規模データ漏洩とApple CSAM構想
- 【T-Mobile、大規模データ漏洩を公表】 約1億人規模の顧客情報が流出したと発表し、米国の通信業界で過去最大級のデータ侵害の一つとなった。
- 【Apple、児童保護のための画像検出機能「CSAM検出」を発表】 iCloud写真をスキャンする構想を公表したが、プライバシー団体等から強い批判を受け、後に導入を延期した。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
9月:Facebook元社員が内部告発
- 【フランシス・ハウゲン氏、Facebookの内部文書をウォール・ストリート・ジャーナルにリーク】 「Facebook Papers」と呼ばれる一連の報道が始まり、同社のアルゴリズムが若年層に与える悪影響などが明るみに出た。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
10月:Windows 11提供開始、Facebook大規模障害とMeta改名
- 【Windows 11、一般提供開始(10/5)】 マイクロソフトが約6年ぶりとなる新OSの提供を開始。
- 【Facebook・Instagram・WhatsAppで世界的大規模障害(10/4)】 ネットワーク設定の問題により約6時間にわたりサービスが停止。経済的損失は数百億円規模と報じられた。
- 【Facebook、社名を「Meta」に変更(10/28)】 ザッカーバーグCEOが開発者会議でメタバース事業への注力を表明し、社名変更を発表した。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
11月:NFT・メタバース市場の急拡大
- 【Bored Ape Yacht Club等のNFTが急騰】 メタバース上でのバンド結成などが話題となり、NFT取引が一段と活発化。2021年通期のNFT取引総額は約409億ドルに達し、上位9%の大口プレイヤーが市場価値の大半を占める偏った市場構造も明らかになった。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
12月:Log4Shell発覚と緊急対応
- 【Apache Log4jの深刻な脆弱性「Log4Shell」が発覚(12/9)】 CVE-2021-44228として登録されたこのゼロデイ脆弱性は、リモートからの任意コード実行を許すもので、Minecraftをはじめ膨大な数のアプリケーションに影響。HeartbleedやShellshockと並ぶ深刻度と評価され、世界中の企業が緊急パッチ適用に追われた。
- 【参照】 日付・数値は各社発表・報道で照合。
IT史ウィンドゥ(2021年・四半期の索引)
- Q1:GameStop株価急騰、テキサス大寒波による半導体工場停止、Microsoft Exchangeハッキング、スエズ運河座礁。
- Q2:Apple AirTags発表、Colonial Pipelineランサムウェア攻撃、G7法人税合意。
- Q3:Kaseyaサプライチェーン攻撃、ベゾス氏CEO退任、T-Mobileデータ漏洩、Facebook内部告発。
- Q4:Windows 11提供開始、Facebook大規模障害とMeta改名、NFT市場急拡大、Log4Shell発覚。
(四半期は圧縮の目印。詳細は月別へ。)
結論:索引のあとで読む圧縮
2021年は、半導体不足という「供給網の脆弱性」と、Colonial Pipeline・Kaseya・Log4Shellという「セキュリティの脆弱性」が同時進行した年として読める。年末のLog4Shell発覚は、オープンソースの依存関係というデジタル基盤そのものの脆さを世界に突きつけた。同時に、FacebookのMeta改名は次の10年の企業の賭け先を示す転換点にもなった。本稿は参照索引です。
シリーズ:IT史クロニクル
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免責:本稿は個人ブログ上の年表整理であり、特定製品の宣伝や投資判断を目的としません。日付・製品名は改正・リネームがあり得ます。一次資料での照合を推奨します。
以上です。
